導入・成功事例


両備ホールディングス株式会社は、長い伝統と歴史がある両備バス株式会社と、非常に営業力が強く、M&Aも含めて新しい事業を積極的に進めていく両備運輸株式会社が一つになり、両社の長所を活かした両備グループの交通・運輸部門の中核企業として2007年4月1日に誕生した会社である。
両備グループの企業経営方針である信託経営をさらに推し進めた両備型ホールディングスとして、2010年に経常利益率5%確保という目標へ向け、各カンパニーへの権限委譲、および他に例のない最大の特徴である「両備経営サポートカンパニー」設置による管理部門のアウトソーシングシステムを推し進めるなど、全国に例のない経営システム構築を目指し始動している。
今回は、両備観光カンパニー 副カンパニー長 上殿一博様、事業開発部 副部長 金重雄志様、倉敷観光センター 所長 山田英夫様にお話を伺った。

導入背景

 両備バス株式会社(当時)では、平成16年から「グリーン経営推進マニュアル」に基づく取組を行っており、「事業活動を通じて環境保全活動に取組み、安全と高品質なサービスを提供することにより、地域の発展と自然環境の保護に努める」という環境方針のもと、地球環境に負荷を与える物質の排出削減に努めるという活動方針を掲げていた。具体的には、
(ア) CO2、NOx、黒煙等、化石燃料使用に伴うものの削減
(イ) 一般廃棄物の削減
(ウ) 資源、エネルギーの効率利用による削減
というものである。
 地球にやさしい経営を行い、企業として生き残るための取り組みである。しかし、事業の中核が“化石燃料を使う交通・運輸事業”であるが故に、他の項目をより積極的に削減する事とCO2削減と同意義の森林資源の保護のために、『電子化できるものはIT対応するようにして紙を削減するように』という社長からの具体的方針が打ち出されていたのである。
 同じ頃に社内では、顧客リストの電子化を進めていた。属人的になっていた顧客情報管理のため、引き継ぎにも支障が出てきており、それを改善する動きを始めていたのだ。

導入経緯

  • 紙の日報の転記業務からの脱却
  • 個人管理の限界を超えた顧客数

上殿副カンパニー長 様 「岡山リコー(株)さんから、関連会社の(株)両備システムソリューションズを通してお話しがあり、デモを最初に見たときに“これは使える”と思い、すぐに現場の営業担当者を集めて再度プレゼンを実施してもらいました。」(上殿副カンパニー長)
 当時の営業現場では紙の日報を使っており、顧客情報は個人管理。日報からの情報はせいぜい支店止まりで、本部まで上がらない状況だった。また、現場のマネージャーが行っていた部下の進捗管理といえば、部下の日報を見て、そこから別の帳票に個人名や会社名を抜き出し転記し、進捗度合いと見込み金重副部長 様数値を集計していたのである。「マネージャーは、部下の日報から情報を転記するという作業員状態になってしまっており、それがかなりの仕事量となることで、営業現場の問題を発見するどころではありませんでしたね。」(金重副部長)
 昔とは違い、営業現場を取り巻く環境が厳しくなってきた事もSFAの導入を促進する要因となった。
 「一人あたりの顧客件数は500~600もあり、6ヶ月で半数が入れ替わります。昔は会社の旅行などがありましたが、今は個人のお客様の比率が多くなり1件あたりの単価も下がりました。今後もますます小さくなると考えています。具体的には数万円の単価から案件管理をしています。お客様が旅行をプランニングするスパンも短くなっており、以前は半年前には計画されていたものが、最近では3ヶ月程度と短くなってます。逆に数年に一度という案件もあるので、紙と個人の記憶に頼る顧客管理では、物理的な限界を超えていたと思います。」(上殿副カンパニー長)
 このような状況で、営業担当者の負担を減らす目的と、“先行管理”機能がマネージャーや本部の管理者にとって、まさに必要な機能であったことから、SFAの導入が決まったのである。

導入効果

 導入してすぐにわかったことは、営業成績の良い営業マンは、電話を含めたアプローチ件数が多く、それをきちんとSFAに登録していることであった。
 「旅行業というのは特殊で、極端な事を言うと全ての企業(個人)が対象となります。しかし、実際には人とのつながりが大事で、お客様からの紹介案件が一番有効。飛び込みの成果は1%にも満たない。」(上殿副カンパニー長)と売上の良い営業マンは、手持ちの顧客に積極的にアプローチし、その状況をきちんとSFAに記入して活用していることがわかったのだ。
 次回訪問予定日を入れておけば、自動的にその月に訪問すべき顧客がわかるので、もれのない訪問計画を作成し、月間スケジュールの機能をフルに活用した営業活動の効率化、抜け漏れ防止が実現出来るようになってきたのだ。
 「以前と大きく違うのは、プレイングマネージャーとして活動する時間ができたこと。今はマネージャーも営業数字を持っており、前より数字が大きくなっ ているくらいです。(笑)」(山田所長)と笑顔で答えるなど、導入の効果で余裕もでてきた。
 顧客単価の関係からアプローチ件数がどうしても多くなるため、スタート時の設定では入力が多く感じられ、項目の絞り込みを行うなど、定着・活用のための試行錯誤は惜しまなかった。逆に入力データが増えるにつれ商談履歴を活用するようになり、見込み数字の精度向上にも力を入れるようになってからは、さらに効果的に利用できるようになっている。
 「最初は、手間が増えて面倒かなと思っていましたが、かつて手作業で作成していた月毎の見込み数字が、今では自動で出るので大変便利になりました。」(金重副部長)というように、今まで2度手間で行っていた集計作業がなくなり、日報記入だけで帳表作成が実現出来ていることを高く評価している。
山田所長様   情報の共有は様々な点で成果が出ており、商談履歴については、「人事異動がある際の引き継ぎが非常に楽になった。今の対応状況だけでなく、過去の履歴があるので商談再開もスムーズに進む。」(山田所長)と現場での活用の他に、人事異動前に自分が担当だったお客様へのアプローチ方法についてのアドバイスコメントを入れるなど、他拠点の日報も各自が自主的に見て活用している。“ダンス大会出場の貸し切りバス”の情報を日報からつかんだ営業マンが、自分の拠点内のダンス教室にアプローチするなどの具体的成果もでてきた。
 「新入社員などの若手は各拠点に同期がいないので、日報を見て刺激を受けているし、きちんと書いているのを見るとこちらも“頑張っているね”と声を掛けやすい。」(上殿副カンパニー長)などと若手の成長と本部とのコミュニケーションにも役立てている。
 顧客単価が下がるなどの厳しい状況に直面しつつもそれをIT化により克服する両備観光カンパニーの取り組みには、更なる成果を期待したい。

導入製品

業種 導入年月 導入製品
観光カンパニーとして、
その他の生活関連サービス業(旅行斡旋業)、
道路旅客運送業(貸し切りバス事業)
2005年10月

 ✔ Sales Force Assistant 顧客深耕創造

 ✔ 顧客の声

 ✔ 見積共有管理


企業概要

両備ホールディングス株式会社
本     社 〒700-8518 岡山県岡山市北区錦町6番1号
TEL(086)232-2118
設     立 1910年(明治43年)7年31月
代  表  者 代表取締役社長 小嶋 光信
事 業 内 容 バス事業、タクシー事業、観光事業、レジャー事業、小豆島航路観光船事業、総合物流事業、
生活事業(不動産、レストラン、スーパー、セキュリティー等)
資  本  金 4億円
売  上  金 500億円(平成19年度目標)
従 業 員 数 12,450名(子会社含)
認 可 ・ 許 可 両備ホールディングスでは、認証機関交通エコロジー・モビリティ財団が作成した「グリーン経営推進マニュアル」に基づく取組を行い、認証を取得致しました。
関 係 会 社 東備バス(株)、(株)中国バス、(株)中国トラベル、中国商事(株)