1951年にコンタクトレンズの研究に着手して以来、半世紀以上にわたり、コンタクトレンズの進化の歴史の中心を歩みながら、コンタクトレンズの開発で培った技術・信頼をもとに、コンタクトレンズ事業にとどまらず、眼に関するさまざまな商品を世に送り出している、株式会社シード。今回は執行役員CL営業部部長と東日本第三グループマネージャーを兼任する安田孝則氏とカスタマーサービス部部長大内啓司氏、情報システム部係長小林久美子氏にお話を伺った。
――御社では2011年から弊社の「可視化経営システム」を活用いただいています。導入の背景などを教えていただけますか?
小林:当時、他社のSFA製品を利用していたのですが、日報の記入も入れる人、入れない人がいるような状況でしたので、サーバーの入れ替えタイミングでSFAの再検討も行って、NIさんのシステムを導入しました。利用していたグループウェアとシングルサインオンでつながる点も評価しましたね。
――ありがとうございます。導入時には、導入支援コンサルティングなどを受けていただきましたが・・・。
小林:いろいろ研修なども受けさせてもらいましたが、ルート営業プラス新規の案件を追いかけるという、うちのスタイルとは合わない気がして、しっくり来ない部分が正直ありました。その流れで来たので、顧客の声を吸い上げたり案件管理に活用する部分が不充分になってしまいました。
――SFAが日報マシーンのようになってしまうと、案件管理が不徹底になったり、Excelなどとの二重管理になってしまいがちですね。ルート営業向けで案件管理もできる「深耕創造」という バージョンを入れていただいているので、機能的にはピッタリなはずですが、うまくリードできていなかったのかもしれません。
大内:私も当時はシステム周りのことをやっていて、売上実績を管理している他システムとNIさんのSFAの二重管理が必要になって格闘しました。
――今は、基幹システムとデータを連動させたりする仕組みもご用意していますので、その辺りは簡単便利になったのですが、当時は二度手間や二重管理が必要になる部分があったかもしれません。
大内:そうですよね。いろいろ機能も増えているので、その機能を使いこなせていない部分もあるのですが、NIさんの日報を上司・部下間のコミュニケーションツール、情報伝達システムとしてはとても有効に使っています。得意先に訪問したデータもかなり蓄積されて来ていますし。
――現在感じておられる課題やシステム運用上の問題はありますか?
安田:私は御社の「可視化経営システム」導入から二年経って入社しましたが、前職でも他社のSFAを利用していたので、顧客情報から売上情報なども一目で確認できるといいなとずっと思っていました。今の話だと、出来そうですね。
――はい。弊社のSFAでも基幹システムとつないでいただければできるようになります。さらに、顧客情報を開くと、営業の見える化に欠かせない三種の神器と呼んでいるのですが、顧客・パーソン間の人的つながりなども一目で見える化、把握・管理できるようにした、『カスタマーシート』『コンタクトマップ』『リレーションマップ』という機能もございます。
安田:そうだったのですね。そんな素敵な機能まであったとは。でも、NIさんのSFAで顧客情報の住所をクリックするとGoogleマップが開くのは便利で、よく使っていますよ。また、商談情報では、部下には訪問した先の履歴を残すように徹底させていて、これは当然自分のためでもありますが、重要なのはお客様とのやりとりを会社として記録に残すことで、その上司には部下が書いた内容に必ず「既読」スタンプかコメントでリアクションの既読をしなさいと言っています。
――SFAの日報は全件見られているのですか?
安田:もちろん見ていますよ。私が日報にコメントを入力するのが早いので、その後に入れられるコメントは見ていないのですが、必要なものは私にも通知が来るようになっています。私は、部下の日報を見る際には、名前とその日何件客先を回ったのかを見てから、細かい中身を見るようにしています。その点、NIさんのSFAは一日一覧で見やすいですよね。一日の訪問件数を多くすることは基本なので、効率よく動けているかどうかといったことは気になりますね。
――今は、レポート機能があって、日報形式だけでなく、週単位や月単位などでも活動状況や案件の動きなどをパッと把握が出来るようになっています。
安田:誰が何件回ったかは今でもカウントできていますが、そんな機能もあるのはいいですね。あと、やはり欲しいのは、成功事例や競合の動きなどを全国で共有する仕組みですね。
――サクセス通知という機能がありまして、うまくいった成功事例を自動的に全員に知らせる機能があります。何を成功とするかを設定しておく必要はありますが・・・。それと、競合情報は専用の情報登録ができるようになっていますから、競合の動きも整理して見ることができるようになっています。御社は知名度もあって、すでに眼科なども網羅されているでしょうから、新規開拓よりも競合とのシェア争いが重要になるのでしょうか。
安田:新規に開業する眼科施設はありますので、企画部門の方で得た情報を、営業に回して、開業前にアプ
ローチしています。新規開業リストでレビューしたりもしています。もちろん、新規先はそうたくさんあるわけではないので、中心はシェアを拡げる活動ですね。患者様の検査内容に応じて、単焦点のレンズから乱視用とか遠近両用など特殊なレンズに変えてもらうのも大切なことです。まだまだトップシェアではありませんが、乱視用や「Flex」という老眼までは行かないけれども近くが少し見えにくくなったという人向けのレンズなどでは充分戦っていけますし、コスト的にも品質的にも優っていると思うので、こうした特徴を眼科医の先生やコンタクトの担当スタッフに知っていただくことが重要ですね。
――その「Flex」いいですね。しかし一度使ってしまうとメーカーを変えにくいですし、眼科医でも他の製品を勧められたりしないですね。
安田:眼科医の先生も今のレンズに問題がなければ同じレンズを勧めますからね。だからこそ新規の患者さんに紹介して頂くことが重要になります。広告宣伝も大事ですが、やはり先生や現場のスタッフの方々にSEEDの良さ、製品の特長を知ってもらうことが大切です。
――では、SFAのパーソン登録とコンタクト管理が重要になりますね。
安田:そうですね。キーマン面談率という数値を出して有効な活動が出来ているかどうかを見える化しています。ビジネスライクな先生もいますし、患者さんが求めるものを処方するという先生もいたり、同じ眼科医でもいろいろですから、そうした情報も蓄積して先生方とはいい関係を作っていきたいと思っています。
――私も今日のお話でSEEDさんのコンタクトに替えたくなりました。是非、御社の製品の良さを浸透させてください。きっと弊社のSFAがお役に立てると思います。ありがとうございました。