導入・成功事例

株式会社浅野製版所



製版やDTP、デザインなどを手掛ける浅野製版所は、健康経営優良法人として認定され、働き方改革も進めながら、飛躍的に生産性を向上させて来た。今回は、営業部部長成井俊文氏と経営企画部主任で産業カウンセラーでもある新佐絵吏氏にお話を伺った。

――御社では2017年から弊社の可視化経営システムを活用いただいていますが、導入を検討された経緯や背景などをお聞かせ いただけますでしょうか。



成井:最近新聞や雑誌の製版だけでなく、印刷やノベルティ、店舗装飾にWEB制作と商材が多くなって残業時間も多くなる傾向がありました。会社としては健康経営やワークライフバランスに取り組んで、休日を増やし残業を減らそうとしていたのですが、予想していない展開になりまして。

――働き方改革を先取りする形ですね。予想外の展開とは?



成井:それが、バリバリ働いていた社員が離職するということが発生し、退職した社員の業務を残った社員で賄わないといけなくなったのです。 業務が属人化していたり、欲しい資料がどこにあるか分からないといった問題が発生し、社内はかなり混乱しました。これらを解決するためにIT化を検討しようということになったのです。

――会社の方向性と働き方が合わない人が離職したということですね。それは大変でしたね。



新佐:私が2012年に入社してから組織改革に取り組んでいて、2014年からはワークライフバランスを推進していたのですが、 2015年から2016年にかけて退職者が多く出た際には、引継資料などもきちんと作成されなかったりして、成井は「俺が働いて稼がなかったらどうするんだ」という勢いで踏ん張ってくれたのですが、月に多い時で150時間も残業してしまう状況で大変でした。


成井:プレイングマネージャーだったので、自分で営業してきて、業務も回して、別ベクトルで管理仕事もしてと本当に激務でした。そんなこともあって、ITの活用にも迫られたということです。

――以前は、Excelで顧客管理や履歴管理をされていたとお聞きしていますが。



成井:当時、月曜の朝にミーティングがあったので、課長が金曜日の夜にスタッフを集めて聞き取り調査をしてExcelにとりまとめて、部長に報告するということをしていました。その調査や作業に数時間かけて、一週間の報告を受けるわけですが、すでに終了している業務もあり、リアルタイムでの情報ではないうえに当人たちからの報告ではないため、不確実性を含む内容でした。そのためSFAは必須でしたね。

――ご検討になられる際には、NI以外の仕組みも検討されましたか?



成井:主に課長クラスで選定したのですが、S社のSFAとNIさんが最終的な検討に残りNIさんのシステムの方がカスタマイズが多くでき、キャンペーンダービーといったゲーミフィケーション機能が多くあったりしたことや、価格面などを考慮してNIさんを選びました。

――ありがとうございます。実際にご導入になられてどうですか?



成井:導入した当時は非常にバタバタしていて、僕自身正直SFAには手が回っていなかったのです。 ちょっと放置していた時期もあったのですが、NIの担当コンサルタントさんに運用の相談をして改めて使い始めた感じです。


新佐:成井は本当に忙しかったですからね。新しいやり方に変えることに抵抗感があったのかもしれませんが、ちょうどその頃に彼自身結婚して子供が出来たりして、お父さんとしての役割も果たさなければならなくなった時に、ITを使うしかない状況になった面があるのではないでしょうか。何しろ、調べてみると年間 4000時間くらい働かないと回らないくらい仕事を抱えてましたから。そこで何に一番時間がかかっていたかというと移動時間で、1日3時間は移動していると。そこでやっぱりITを使ったら?なったのです。

――今は「NI Collabo」などSFA以外もご利用いただいていますがいかがですか。



成井:正直、NIさんのシステムで、個人的な働き方改革は、完成できたと思っています。日報は今まで紙でやっていたものが「Sales Force Assistant」になってリアルタイムで営業情報が分かるようになりました。さらにNI Collaboでスケジュールも共有されるようになっているので、この時間空いているのだったら一緒に同行するといった別のコミュニケーションも増えたし、何より出先で、ワークフローの承認ができるのは、移動時間の削減と有効活用になって本当にありがたいです。


――見積作成WEBシステムの「Sales Quote Assistant」も使っていただいていますが、使ってみていかがですか?




成井:ベタ褒めばかりになってしまいますが、「Sales Quote Assistant」は、正直それまでも紙の見積書に承認の印鑑を押すために会社に戻ってきていたのが本当に無駄だなと思っていたのですが、このシステムのおかげで出先でも承認できるようになって劇的に改善されました。

――見積書のやり取りがそんなに多かったのですか?



成井:多かったですね。自分が承認しないと先に進まないので、会社に戻れないと業務がストップしてしまうのです。それが出先で見られるのは本当に助かるし生産性が格段に上がりました。


――ワークフローの申請書類もかなり作り込まれているとお聞きしましたが・・・



成井:申請書類は、全部ルールも変えてしまって、紙で申請書をまわしても受け取らないことを徹底しました。 見積も紙の見積書を回しても決裁しないよと。経費精算もすべて「NI Collabo」でやってくれと言ったら一気に浸透しました。

――見積も経費精算もスマホでできるようになったら営業担当者はいちいち会社に戻らなくても直行直帰が出来るようになったのですね。



成井:だいぶ楽になりましたし、部下たちも楽になったようです。


――それでは労働時間も減ったのですか?




新佐:減りました。以前成井の残業時間は月平均100時間くらいだったのですが、今は30~35時間くらいで、働き方改革で言われている45時間以内も余裕でクリアしています。

――その辺で働き方改革と同時に健康経営も実践できているのですね。




新佐:社内の雰囲気も変わって来て、中途入社組はほぼ辞めなくなり、新卒も1年で辞めるような例はなくなりました。今では健康経営の優良法人として3年連続で表彰されるまでになり、先日は首相官邸でも健康経営についてお話しして来ました。



――素晴らしいですね。慟き方改革も完成したと言われましたが 今後考えられている展開、活用はありますか?




成井:今もスマホでMapScorerの確認もしています。評価とも連動させて活用していて、見込案件も先行管理していますから、年間の計画予め入力して抜け漏れなく追いかけられるようになっています。同じ案件でも広告代理店さんが変わってしまうことがあるのですが、それでもほぼ100%追いかけられるようになっています。だいぶ使いこなして来ているとは思うのですが、今後は、さらにできることを増やして展開していきたいと思います。



――広告代理店さんが顧客だとなると、働き方改革で、自分たちが早く帰るために御社に仕事を投げてやっておいてよといったことはありませんか?




成井:やはり業界的に急ぎの仕事はありますから、夜遅くならないわけではないのですが、遅番早番とか勤務体系を分けています。



新佐:就業時間の基本は9時~18時ですが、朝の7時から夜の23時まではシフトでずらして対応しています。 それぞれの社員は8時間勤務が基本ですから、残業時間もそう多くありません。



――なるほど。個々人の時間は短くしつつ、シフトで会社としての対応時間を長くしているのですね。
それでは余計に誰が対応しても大丈夫なように情報共有が必要になりますね。




成井:今までは属人的で、他の担当者の仕事は知らないという感じでしたが、今は共有できているので、とても効率的に動けるようになっています。



――働き方改革を進める他の中小企業にも参考になりそうですね。
今後のNIへのご要望はございますでしょうか?



成井:NIさんの 番良いところはフォロ アップ体制が整っているところだと思います。システムを入れただけでは完結できなかった点も、担当のコンサルタントさんに相談すると、アドバイスを返してくれるし、研修もたくさんやっているし、そこも含めてNIさんのシステムの良さだなと思います。ただ担当の方に良くしていただいているので、そこの対応が属人化してしまっているのではないかを心配しています。



―― 大丈夫です。SFAの履歴で情報共有していますのでご安心ください。本日は有難うございました。




株式会社浅野製版所

導入製品

業種 導入年月 導入製品
製造業 2017年8月

 ✔ Sales Force Assistant 顧客創造

 ✔ NI Collabo Smart

 ✔ MapScorer

 ✔ Sales Quote Assistant


企業概要

株式会社浅野製版所
本     社 〒104-0045 東京都中央区築地3-14-2(本社:制作部)
創     業 1937年
代  表  者 代表取締役社長 浅野輝夫
事 業 内 容 画像処理・デザイン・プランニング、DTP・フォトレタッチ・印刷関連事業