ピアノで有名な株式会社河合楽器製作所様では、NI Collabo 360を全社で活用し、ワークフロー機能によるプロセス改革を実現し ておられます。今回は、社長室の中村隆宏次長とシステムの導入、運用を担当された株式会社カワイビジネスソフトウェア、システム推進部企画課の袴田康弘課長、天野浩四郎インフラ・ベーシス担当課長にお話を伺った。
――浜松駅に、御社のピアノの展示があったのですが、今はやりの「駅ピアノ」用に置いてあるのでしょうか。
中村:今、たしかにブームになっています。
あそこで弾いてSNSにアップしたりする人が多いんです。実は、ブームだから設置しているわけではなく、すでに30年以上、1979年から地元企業の紹介の場として、ピアノなど
を展示しています。X-JAPANのYOSHIKIさんが使用したクリスタルピアノを置いた時はかなり話題になりましたね。今は「Shigeru Kawai」という当社の最高峰のピアノが置いてありますが、品質にこだ
わった響板やカーボンなどの新素材を使用したアクションなどを搭載し、素晴らしい音色を奏でますので是非お試しください。
――他社のピアノとの違いやこだわりみたいなものはあるのでしょうか。
中村:やはり技術力ですね。1927年の創業以来、世界一のピアノづくりを目指し、「森の中の緑の工房」と名付けた竜洋工場や研究所を持ち、技術者の養成にも力を入れています。音やタッチにこだわり、常に進化を追求しています。
――そうなのですね。帰りに試してみたいと思います。さて、NI Collaboのワークフローを一番活用していただいている企業ではないかと、弊社のサポート担当から聞いております。
中村:感覚としてはもっと使えるのではないかと思って、さらに研究しているところです。
――どんどん機能も拡張しておりますので、さらにご活用ください。さて、2016年に御導入いただきましたが、導入の経緯はどういったものだったのでしょうか。
袴田:経営層から、稟議書や上申書の電子化により決裁の早期化をさせようという指示があり、ワークフローの専用システムを探していました。いろいろ調べていくうちにNIさんのNI Collaboが目に留まり、ワークフローが専用システムと遜色ない機能を持っており、尚且つグループウェアまで標準コストで導入できるということが分かりました。元々は自社開発のグループウェアを使っていたのですが、これを機に丸ごと入れ替えようという話になったのです。
中村:結構金額は決定要因でしたね。袴田と天野から、この位の金額でできるという説明を受け、「そんな金額でできるのならば」ということになりました。自社に合わせていろいろと設定もできそうだったので、ゴーサインはすぐに出ました。
天野:それまでのシステムがバラバラになっており、非効率に繋がっていたので、NI Collaboに統一できて意外とスムーズに導入できました。もちろん社内からは変化があることで、 あれこれ言われ、風当たりも強かったのですが、短期間で導入に漕ぎ着けました。
――導入目的であった稟議関係の改善はいかがでしたか?
中村:以前は、稟議や上申の関係書類は全て紙で行われており、印刷・回覧・検印などが全て手作業でした。また検印をもらう承認者がいるかいないかを確認したり、場合によっては説明した上で資料が追加になったりと大変でした。上申書が書類の中に埋もれてしまって、「あの書類どこに行った」と騒ぎになることも・・・。これが一気にワークフローで改善され、大幅にスピードアップができました。
――改善効果としてはどれくらいでしょうか。
天野:役員会などを経由しない比較的軽微な申請でも、だいたい2週間くらいかかっていたのが、今では、3日かそれを切るくらいになりました。以前は、拠点間は郵送でやり取りしていましたから、かなり時間がかかっていたわけです。
――2週間が3日なら結構改善しましたね。今後はさらにスピードを上げていただけそうです。御社のように拠点が多いと郵送がなくなっただけでもコストダウンが大きかったのではないですか?
中村:ペーパーレス化して、もちろん郵便代もなくなって、細かく算出はしていませんが、コストは下がっていますね。しかし効果として大きいのはやはりスピードです。出張中でも簡単に承認出来たりするから、非常に便利ですね。
――稟議関係はワークフローに載ったということで、次は経費精算もご活用いただきたいですね。
中村:経費関係は、領収証の処理などもあってまだ紙でやっていますので、置き換えられるものはやっていこうと思っています。キャッシュレスにはなっているんですけどね。
――あとは、地域的に東海地区は地震の予測もありますし、社員さんの安否確認機能も必要になるのではないでしょうか。新しく、社員さんのご家族の安否確認ができるようにNICollabo SOSという機能も追加していますので、育児や介護と仕事を両立されておられる方にお使いいただければと思います。「働き方改革」も進めていかないといけないので、テレワーク支援機能も最近は問合せが多くなっております。
中村:働き方改革はいろいろ取り組んでいかないといけません。まだテレワークなどは具体的に進められていませんが。
――ワークフローで経営のスピードが上がるのもそうですが、時間と場所の制約を超えて仕事が進むようにして生産性を上げていかないといけないということでしょうね。地震や風水害が起こった際の事業継続の観点からもテレワークは有効でしょうし、弊社で危惧しているのは、介護離職の問題なんです。ご両親や親族が介護が必要な状態になった時に、いきなり離職するのではなく、何とかテレワークで凌げれば、ご本人にとっても会社にとっても良いのではないかと考えております。
中村:介護の問題も今後は取り組んでいかないといけないでしょうね。
――こうした浮上してくる経営課題に対応するために、NI Collabo 360には30もの機能が搭載されていますし、今後もさらに機能強化を進めていきますので、ご期待ください。何かご要望などはございますでしょうか。
中村:通知を見なかったり、毎日アクセスしないような人がいたりするので、ログインを促進するために、その日のニュースやトピックを配信するなどの機能があるといいですね。
天野:最近バージョンアップして出来るようになった、ログイン画面の変更機能で、河合楽器のオリジナル画面に替えて親しみやすくしてみたのですが、これは便利ですね。
――あぁ、たしかにかわいいピアノのイラストで、いいですね。これは愛着を持ってもらえてログインの促進になるでしょうね。ニュース配信のような機能は検討させていただきますが、NI Collabo 360専用のスマホアプリは投入予定ですので、セキュリティも担保しつつログインしやすくすることは出来るようになるかと思います。今はPCを使わずにスマホで済ませるという人も増えて来ているので、スマホでの操作性を上げるように改善も進める予定です。今後にご期待ください。
本日はありがとうございました。
業種 | 導入年月 | 導入製品 | |
---|---|---|---|
製造業 | 2017年2月 |
株式会社河合楽器製作所 | |||
---|---|---|---|
本 社 | 〒430-8665 静岡県浜松市中区寺島町200番地 | ||
創 業 | 1927年8月9日(昭和2年) | ||
代 表 者 | 取締役会長兼社長 河合 弘隆 | ||
事 業 内 容 | 楽器の製造仕入並びに販売、音楽教室・体育教室の運営、 金属加工品及び木工加工品の製造仕入並びに販売 |
||
従 業 員 数 | 連結 2,813名/単体 1,269名 (2019年3月31日現在) |