デジタル化の進展によって重要性が増す、ネットワークセキュリティ・サーバーストレージの総合商社として、業界をリードする図研ネッ
トウエイブ株式会社様。
専務取締役の伊藤和明氏、取締役営業本部長の株野雄一氏、DX推進部の中谷政弘氏にSFA導入の経緯と活用方法についてお話を伺った。
――私どものSFA(Sales Force As sistant)やSQA(Sales Quote Assistant)を2018年にご導入いただきましたが、その前から某外資系のSFAをご利用になられていました。どのようなことに課題を感じておられてSFAをご導入になったのか、お聞かせください。
伊藤:そもそもセールスプロセスの可視化ができていなかったのです。営業のラインマネージャーは日々の進捗を担当者から聞いて、アドバイスをして、数値化してまとめて、経営会議で報告していました。しかしそれで
は、経営陣からすると結果のデータだけで、セールスプロセスが見えないのでアドバイスもできない。見える化が必要だということになって、当時SaaSという言葉も流行っていたので、今で言うクラウドサービスのSFAを導入しました。見積書の見える化も行って、提示した後どうなっているのかを追跡してセールスプロセスマネジメントを実現したわけです。
――私どものSFAで御社との履歴を確認すると、2007年にはそのSFAを導入されていたようですが、そこからNISFAに切り替えていただいたのにはどういう経緯があったのでしょうか。
伊藤:弊社の社長から「セールスプロセスを見える化する」という号令もあったので、2007年当時は、あまり比較検討をせず最初のSFAを導入しました。当初は、SFAを成功させなければならないという義務感もあって担当者も入力していましたが、徐々にタイムリーな入力ができなくなり、ヌケモレも発生するようになって、結果の数字だけでなくプロセスで何が起こっているのかを捉え適時的確なアドバイスをするという本来のセールスプロセスマネジメントがうまくできていないことに気付いたのです。そのための運用コストも結構かかっていたので、せっかく蓄積したデータを活かしつつ発展的に見直しをしようということで、NIさんのSFAを導入しました。
――ありがとうございます。
伊藤:中谷がNIさんを見つけて来てくれて、当初はデータ移行がうまく行くのかを心配していたのですが、数万件のデータ移行をスムーズに行ってくれたので、コストの削減もできて良かったです。今は、営業本部の株野にバトンタッチをして営業マネジメントは任せています。
株野:前のSFAからNISFAへ移行してから3年ほどになりますが、それまでの運用面の課題を解決して、トータルコストも下げられたので、良かったと思っています。日々、社内でどれだけの案件が発生し、その案件に紐づいた数字がいくらで、セールスプロセスがどうなっているのかを見える化、可視化しているところです。デイリーだと案件が40~50件登録されており、その受注確度、進捗状況、売上予定日、売上金額などをチェックして、必要に応じてメンテしています。
中谷:以前のSFAを運用していた時は入力率が悪かったし、受注確度のメンテナンスも悪かったのですが、この3年NIさんの製品で動かしていて株野本部長が数字の予測をしていますが、NISFAの予測は95%の確率で当たっていると感じています。それは社員がそれなりの情報を入力してくれているということでもありますが、当社の売上予測にNI製品は貢献してくれています。
――それは嬉しいですね。最近では「Approach DAM」のご利用も検討されていると聞いています。
中谷:セールスプロセスの見える化を当社でどこまでやれば有益かという点について、まだ社内のコンセンサスがとれていないので全部の機能は使えていませんが、システム推進側としては、利用できる機能は利用して
いければと考えていますし、社内のみんなも前向きに利用してくれていると思っています。営業部門や経営者サイドで欲しい情報がどれくらいとれるかがもっと分かれば、さらに当社にとってのSFAのあるべき姿を追求していきます。
――そのあたりもいろいろとご提案していければと思います。御社では、代理店経由の販売と直販とがあるとお聞きしていますが、その辺で営業のスタイルや運用上のポイントが違うといったことはありますか。
伊藤:以前は代理店経由の場合には、個別の案件などは教えてもらえず、なぜ卸やメーカーに言う必要があるのかという感じだったので、セールスプロセスマネジメントが難しかったですが、最近では、メーカー、代理店、Slerがパイプラインを共有して見える化しようとするのが当たり前になってきましたので、SFAの案件も入力が進んでいます。もちろん、直販は日々お客様とやり取りをしているので、リアルな声が聞こえて来るし、ニーズの収集もしやすいですが、代理店経由だとチャネルが長くなったりもして一番先の情報を収集するのが難しいといったことはありますね。
――案件管理だけでなく、ニーズの収集といったことも重要なのですね。そうすると、直販の比率を上げて行こうといった方針などもあったりするのでしょうか。
伊藤:今後の課題になりますね。直販はお客様の声がダイレクトに伝わってきますし、代理店販売の方は裾野が広く効率よく販売できるメリットがあります。ですので、直接マーケットの声を聞くことと代理店さんの声の両方からそのニーズを拾い出し、バランスを取って行こうと考えています。ありがたいことに、ネットワークセキュリティやサーバーストレージの話となると、いろいろ調べられて結局図研ネットウエイブに相談してみようということでお声がかかることも多いので、弊社の技術力、サポート力、専門性を高めて行くことの方が大切なのでしょうね。
――なるほど。技術力や専門性を評価されるのはいいですね。ところで、コロナ禍で対面の営業活動がなかなか難しくなって、弊社では「コンタクトレス・アプローチ」と呼んでいるのですが、リモートや非接触での営業が増えたりしているのでしょうか。
株野:やはり、お客様先に行けなくなったのでWEBを使った会議をやっています。代理店の比重が大きいので、そういったパートナー様と月1回や2か月に1回などのペースで新しい製品のアップデートや価格が変更するなど定期的なミーティングをWEB会議で実施しています。代理店などもリモートワークに切り替えられているのでWEB会議に切り替えやすかったです。我々営業本部もほとんど会社に来ないでテレワークをしていました。
――そうですよね。インサイドセールスとの分業などにも取り組まれたのでしょうか。
中谷:当社の場合は、元々フロントに立つ営業マンとインサイドセールスの見積書を作成したり資料を発送したりする部隊が分かれていて、内側でやる部門と外側でやる部門がセパレートしていたので分業体制は問題ありませんでした。
――さすがですね。以前のSFAからNIに切り替えていただく時にも、見積書の作成をどうするかが検討のキーになっていましたね。弊社ではSQA(Sales Quote Assistant)という製品になるのですが、分業体制にするとこの辺りの情報共有が重要になって来ますね。
今後の取り組みや弊社に対しての要望はありませんか?
伊藤:Sales Forceというくらいですから、営業の力というものをどうシステムに反映させるかということに取り組みたいと思っています。組織の力をシステムへ落すというのが理想のDXだと思うので、NIさんにもご支援を期待しています。
株野:NI製品の機能の20%くらいしか使っていないので今後他の機能をどの様につかっていこうかと考えています。要望としては、予実績分析で、今日現在の数字と1か月前の数字が掴めるようになるとありがたいです。全体的な数字はわかるのですが、中身としてどの案件の売上金額がどう動いたのかといったところをモニタリングしたいのです。
――売上予定日なども細かく見られているのですね。ドンピシャの機能ではありませんが、レポート機能というのがあって、期間と部署を指定していただけると案件単位の動きがリストになって確認できます。今後も機能強化や改良を進めますので、ご期待ください。
今日はどうもありがとうございました。
業種 | 導入年月 | 導入製品 | |
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システム販売業 | 2018年11月 |
図研ネットウエイブ株式会社 | |||
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本 社 | 〒222-8505 神奈川県横浜市港北区新横浜3-1-1 TEL : 045-473-6821(代表) |
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設 立 | 2001年4月 | ||
代 表 者 | 代表取締役社長 中村 郁生 | ||
事 業 内 容 | 企業ネットワークにおける外部脅威、内部からの情報漏えいといった問題に対するネットワークセキュリティソリューションや、今後急速に進化する仮想化環境・ビックデータ活用に最適なスケールアウトストレージやクラウドサービスだけでなく、空港、港湾、重要施設のセキュリティなど、よりリアルなセキュリティの世界に進出し、あらゆる企業ニーズに応えるべく「人を社会をITがつなぐ」をコーポレートメッセージとしてお客さまに高いバリューの製品とプロフェッショナルサービスを提供しております。 |