神奈川県を中心に、首都圏で40店舗以上の書店を展開されていることで有名な株式会社有隣堂様だが、実は、オフィス機器・オフィス用品通販の販売店としても全国トップクラスの実績を誇っておられる。SFAの導入から活用を中心に、オフィス営業部 高野 志祥部長とオフィス営業部 統括 兼 東京第一支店 半澤 一久支店長とビジネスソリューション営業部 ICTサポート課 森村 友洋課長にお話を伺った。
――有隣堂さんと言えば、神奈川県では誰でも知っている非常に有名な書店ですね。しかし、書店以外にも色々な事業に取り組んでおられるのですね。
高野:弊社では、一般消費者向けの「店売」と法人向けの「外商」の事業があります。NIさんのSFAを利用している我々は外商本部の中のビジネスソリューション営業部です。ビジネスソリューション(以下、BS)と言う名前の通り、自治体や民間企業を中心に、事務所で利用するOA機器やオフィス家具の販売や保守をしています。文具のような消耗品分野ではアスクルの代理店事業も行っていますが、全国的にも始めたのが早く、神奈川県以外にも営業エリアを広げて、展
開をしています。
森村:ICT分野も手掛けており、パソコンやネットワーク、基幹システムの販売や保守も販売をしています。
――外商部門では、書店とは全然違う顔をお持ちなのですね。そうしたBS営業部様で、弊社のSFAを導入頂いた経緯を教えて頂けますか。最初にご採用いただいたのは2003年ですね。
高野:OA機器やオフィス家具を中心とした商材の特性として、営業担当者一人一人の対応もさることながら、会社対会社の対応やナレッジの共有が求められることを痛感していました。そうした中で私の前々部長の時代にSFAを検討し、御社のSFAを採用しました。とは言え、いきなり全社展開は難しく、テスト運用ということでまず1年間取り組みました。しかし、当時はまだ早かった(笑)。また、管理する側、管理される側という運用形態になってしまったこともあり、登録がされなくなってしまったのです。1年取り組んでみたものの、続けられず一旦は運用停止しました。
――その後、某外資のSFAをご利用されたとか(笑)
高野:SFAの必要性は変わらず感じていましたので、仕入先との関係もあり、新たに仕切り直しで外資系のシステムを導入しました。当時、新規開拓担当をしていた半澤の部門と、私が社長をしていた子会社でスタートし、画面作りから試行錯誤して取り組み、10年間利用しました。
――10年他社のものをご利用された後で、弊社のSFAに乗り換えて頂いた理由を教えて頂けますか。
高野:これまた、仕入先の展示会なのですが、久しぶりにNIさんのSFAを見る機会がありました。そうした所、非常に良くなっていた。それまで自分達が取り組んでいることも十分対応できそうだし、仕入先の重点商材にもなっていることもありました。運用費用も抑えられることも分かったので、改めて乗り換えを決めました。
――10年分のデータがあると、データの移行も大変だったのではないですか。
高野:確かに大変ではありましたが、想定の範囲内だったと思います。また、10年間運用をしていると、利用しない登録箇所や機能等も出てくるので、これを機に運用も刷新しようと考えました。SFAの稼働に向けて、若手主体でプロジェクトチームを作りました。その中で入力画面や運用方法の見直しを行うことができたと思います。また、利用者でもある若手が主体的に導入に関わることで、当事者意識も芽生えたのが良かったと思いま す。結果として、部門全体への展開をスムーズに行うことができました。
――改めて、弊社のSFAをご利用頂いて如何でしょうか?
半澤:最初は登録内容を一覧で確認するようなレポートツールの面で不安でした。今まで自分達で作り、慣れ親しんだものが再現できるかという不安ですね。しかし、実際利用してみると、そうしたものが予め標準機能として用意されていると感じています。例えば、案件先行管理であれば、案件管理は新たにレポート画面を作る必要もなく、非常に便利だと思います。また、担当者から日報単位で通知が来ますので、1人1人に対するアドバイスがしやすいです。部長の高野もそうですし、事業責任者の常務も全員の日報に目を通しています。
森村:以前利用していたものと比べると、きちんと見てくれているという感じがします。入力率もだいぶ上がっていると思います。
――なるほど、敢えて日報形式にしている所をご理解いただいて、活用されているようで何よりです。ところで、新型コロナウイルスの影響で、営業活動が難しい面もあると思います。弊社では、非接触の営業手法であるコンタクトレス・アプローチを提唱しておりますが、御社での取り組みは如何ですか。
高野:リモートでの営業は増えていますね。OA機器やオフィス家具の部門では、対面型の営業がまだまだ必要ですが、アスクルの部門では9割がリモート対応です。営業エリアの制約も無いので、拡大しやすくなっています。
半澤:神奈川県外への営業エリア拡大のために、私の部門では新規営業では敢えて、飛び込み営業もしています。自分達のことを知って頂くということと、営業エリアは歩いてみないと分からないことがありますからね。飛び込みから、面談ができて、やり取りした内容はSFAに登録します。ここで登録された商談履歴を基に、次のアポイントを取ると突破力が違います。その後は在宅でWeb会議システムでの商談をするなど、リアルとリモートを融合して営業をしています。
高野:コンタクトレスということでは、弊社が運営するYouTubeチャン
ネル「有隣堂しか知らない世界」も好評で、チャンネル登録が
10万人を超えました。
――登録者10万人はすごいですね。YouTubeチャンネルのようなツールがあると、営業エリア外の知名度向上に役立ちますね。コンタクトレス・アプローチと新規開拓では、ストラテジックセールスを上手に実践しておられますね。さて、御社では弊社製品の取り扱いもしていただいていますが、販売状況は如何でしょうか。
半澤:販売開始してから、現在までで1,200IDの販売をしました。定期的に手数料が入ってくるので、ありがたいですね。また、弊社担当のコンサルタントの方にも同行支援や勉強会等でサポートをしてもらって助かっています。SFAを見ていると、その女性コンサルタントの方の名前が毎日、誰かの日報に出て来て「お、今日も同行だな!」と(笑)。弊社でも女性の営業担当者を増やしているので、フットワークの良さなども刺激になっているのではないかと思います。
森村:私の部署(ICTサポート課)では、自社での利用体験も活かして、利用企業の導入支援にも取り組んでいます。
――新型コロナウイルスの影響で在宅勤務も増えており、NI Collabo 360のクライアント企業様も増えています。NI Collabo 360では、ワークフローや経費精算のシステム設定は不慣れな企業様では難しい部分もありますので、御社のように導入支援をしていただけるパートナー様が増えるのは非常にありがたいです。また、ワークフローの後は見積管理ソフトであるSales Quote Assistant、その後の受注入力に連携をする受注入力オプションから販売管理に連携させることも可能ですので、有隣堂様の他の商材の拡販にもつなげて頂けると思います。弊社では販売パートナー様向けに製品のインストラクター制度を充実させていきます。是非、ご一緒に可視化経営システムを広げて頂くようお願い致します。最後に弊社に対するご要望をお聞かせ頂けますか。
高野:サードパーティーの会社が作ったツールなどが利用できると良いですね。他の会社が作った画面や機能を見ていると、自分の発想では出てこない利用方法が思い浮かぶことがあるので。あと、SFA画面でも部署別にトップ画面が設定できると良いと思います。今後、他部門でも利用を開始するのですが、部門ごとに表示したい内容も違うものですから。
森村:案件先行管理はあるので、行動分析でも先行管理のような画面があると嬉しいです。以前から行動分析をしていたのですが、同じようなものを作るのがなかなか難しくて。オプションソフトのMapScorerでできそうなので、これから取り組んでみたいと思います。
――SFA導入・運用・定着に関するこれまでの取り組みと、コロナ禍での営業に関する取り組み等、お聞かせいただき、ありがとうございました。今後も是非お役立て下さい。
業種 | 導入年月 | 導入製品 | |
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システム販売業 | 2020年9月 |
✔ 顧客の声 |
株式会社有隣堂 | |||
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本 社 | 〒244-8585 横浜市戸塚区品濃町881-16 TEL : 045-825-5504(BS営業部 代表) |
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設 立 | 1909年12月13日 | ||
代 表 者 | 代表取締役社長 松信 健太郎 | ||
事 業 内 容 | 書籍/雑誌/洋書/教科書/地図/事務用品/学用品 /文房具/OA機器/コンピュータ及びそのソフト開発/ス チール家具/教材/楽器/美術品/運動具/医療機器 /医療器具/介護機器/印章/コピー・印刷/製本/出 版/家具装飾及び室内設備の設計並びに請負/飲食店 の経営/家庭用電気製品/日用品雑貨/煙草/食料品 /酒類/衣料品/衣料品雑貨/音楽教室の経営/カル チャーセンターの運営/古物の販売/通信販売事業/輸 出入事業/労働者派遣事業/その他上記に関連する品目 の販売。 |