公益法人や社会福祉法人など「非営利法人」に特化したシステムの開発・販売を行っており、本社は東京にありますが、沖縄を開発拠点にパッケージ製品のシステム設計からプログラム制作まですべて自社で開発を行い、全国に販売している満喜株式会社様。SFA、NIコラボ、SQAの導入から活用を中心に、顧客サービス部 山中 貴弘部長と東日本営業部 銘苅 正課長、管理部 白井 邦彦課長にお話を伺った。
――御社の事業内容は、公益法人に特化した会計・給与システムの開発・販売とのことですが、まず、公益法人について教えていただけますか。
白井:民間の一般企業と異なり、公益を目的としているため公益法人と言います。具体的には自治体の外郭団体であることが多く、社団法人や財団法人という形態をとっています。公益法人は一般企業や自治体等と会計の考え方や体系が異なっており、弊社は特化したシステムの開発・販売・サポートを行っています。創業者である私の父が公益法人の会計監査に関わった際に、公益法人に相応しい会計や給与のシステムが無いと思ったことから、自分で提供しようと考え、弊社を設立しました。
――導入実績が2,000法人とありますね。
白井:お陰様でこの分野では多くのお客様にご利用いただいています。弊社のお客様は比較的規模の大きいのが特徴です。また、会計は制度変更が頻繁にあります。従って、導入後の定着・業務改善に向けた支援が重要だと考えており、ソフトウェアを販売して終わり、ではなく5年間のソフトウェアの使用権を購入いただき、顧客サービス部が担当する業務支援センターでのサポートを行うところまでを重視しています。
――弊社の可視化経営システム(以下、VMS)をご導入いただいたのは2004年ですが、導入ご検討の経緯について教えていただけますか。
銘苅:VMS導入前は、営業部では紙の資料で顧客管理をしていました。顧客とのやり取りを手書きで記入して、事務所の壁いっぱいに50音順に並んだ顧客別のファイルに整理をしていました。そして顧客訪問時はそのファイルをコピーしていました。今となっては笑い話のようですが、紙に手書きなので読めない字があったり、一部の資料の所在がわからず、途中の経緯が抜け落ちて困ることがありました。
白井:当時の営業の責任者に話を聞いたところ、そのような状況の中でSFAを探していた時に、取引先経由でNIさんのことを知りました。セミナーを受講したりする中で「可視化経営」という考え方を知り、これだ、ということで決めたとのことです。
――ありがとうございます。導入いただいてから大分、時間が経っていますが、どのように定着していったのでしょうか。
銘苅:社内への定着はゆっくりだったというのが実感です。というのも、営業部ではNIさんのSFAを使っていたのですが、既存顧客への導入・定着支援をする顧客サービス部ではアクセスデータベースで別に顧客管理をしていたためです。顧客管理データベースは部門で分かれていましたが、会社にいれば、必要に応じて部門をまたいで電話やミーティングをした上で顧客対応ができてしまっていたので、会社として浸透することにはなりませんでした。
――2019年には見積システムのSales Quote Assistant(以下SQA)も導入いただいていますね。こちらはいかがですか。
銘苅:非常に便利です。こうした状況ですから、過去の見積を確認することが頻繁にあるので。
山中:また、顧客サービス部が在宅勤務をする際に活躍したのが、電話対応のシステムであるCTIです。従来はお客様から担当の拠点に問い合わせをいただき、各拠
点の顧客サービス部の担当者が対応していましたが、在宅勤務となり、拠点での電話対応ができなくなりました。そこでSFAと連携できるCTIを探し、BIZTEL(ビズテル)を採用しました。問い合わせ電話をいただくと、問い合わせ先の電話番号がSFAの顧客情報の電話番号に連携して、顧客情報や対応履歴を確認することができます。拠点の場所も問わず顧客対応が可能になり、そのまま履歴登録も行うことができるので、業務効率が非常に上がりました。
――営業部に加えて、顧客サービス部でも利用いただくことで、SFAを非常に有効に活用されていますね。NI Collaboの運用は如何ですか。
白井:以前からスケジュール管理や回覧板等、基本機能は利用していましたが、昨年末の電子帳簿保存法への対応をきっかけに、経費精算導入を検討しました。それまでは、出社して経費伝票と領収書を基に、経理の担当者が現金で支払うという運用でした。しかし、在宅勤務と直行直帰が増え、営業部門が出社しないことが増えたのと、経理部門は支払いのために、いつも出社しないといけないという状況を変えたくて。経費に関わる領収書も紙ではなくデータで管理が可能となることもあり対応しようと、色々と調べた結果、NI Collaboの経費精算が使えるじゃないかということで利用しています。
――経費精算を使われて、いかがでしょうか。
白井:経費精算は思ったよりスムーズに運用できました。もっとも導入時の説明会はだいぶやりましたが(笑)。交通費の明細を登録するのに手入力の負担を減らそうと、スマホアプリのNI経費精算リーダーも皆、使っています。今ではすっかり定着して、経理の担当者も経費支払いのために出社するということも無くなりました。あとは在宅勤務でもコミュニケーションを活性化するためにUP!も利用しています。始業の際にやり取りをするのに良いようです。
――VMSのバージョンアップも有効にお役立ていただいているようで何よりです。在宅勤務の際にゲリラ豪雨や地震などが起きることもありますので、スマホアプリのNOW!もお役立て下さい。
最後に、今後弊社に期待することや、新たな取組みでお考えの内容についてお聞かせいただけますか。
白井:顧客対応に関しては、今後は新規顧客開拓や既存顧客の情報提供にも活かしていきたいと考えています。現在、営業担当者、顧客サービス担当者だけで対応が難しい見込先や既存顧客に対して、メールでの情報提供を行っています。このメール配信は別の仕組みを使っているのですが、メール配信以降はSFAでの管理を行っているので、情報が分断している状況です。先日、御社のApproach DAMを知ったので、こちらが利用できないかと考えています。
――Approach DAMは機能強化をしており、リッチテキストメールや開封確認機能等もできるような対応もしています。また、イベント管理にも有効です。御社で行っているユーザー会の参加申し込みから参加、フォローの対応等でもご利用頂けます。機能強化もしておりますので、ぜひお役立て下さい。
白井:弊社のユーザー会は毎回100名を超えるお申込みがあるので、そうした運用ができると良いですね。
――管理部門のお立場としてはいかがでしょうか。
白井:管理部門としては、見積作成から受注登録、その後の販売管理システムへの連携から会計システムまでの一連の流れを改善したいと思っています。御社のシステムはシステム間の連携性が優れていることが実感できているので、次のステップとして取り組もうと思っています。
――お客様への対応、社内の業務改善でもお役立て頂いており、何よりです。ぜひ今後もお役に立ちたいと思っております。
本日はありがとうございました。