導入・成功事例

株式会社高研様



医療、健康、福祉等の分野において、”高研ならでは”の製品、サービス及びテクノロジーを提供し、人々のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献している株式会社高研様。今回は、松岡俊一 常務取締役、大阪営業所 重松宏史 所長 様、営業企画部 中尾正弘 課長 様にお話を伺った。

――高研様では弊社の可視化経営システム(以下VMS)のご利用開始から15年以上になりますね。改めてですが、事業内容を教えていただけますか。


松岡:弊社は1959年の会社設立以来、医療用途の高分子材料の研究・開発・販売を行っています。医用シリコーンを用いたメディカルプラスチック、教育用の医療モデル、そして化粧品原料及び再生医療に応用できるアテロコラーゲンの研究開発を行ってきています。


――VMS運用開始の頃には再生医療に関連した製品は手掛けておられなかったと思いますが、事業分野が広がってきていますね。



松岡:そうですね。現在は医療機器事業、教育用医療モデル事業、化粧品原料・試薬が弊社事業の三本柱となっています。イメージしていただきやすい製品は、救急救命士が訓練で使う教育用医療モデル「セーブマン」があります。現場のカリキュラムに即した機能を持つことが特長です。この分野では国内トップシェアの製品です。また、その他教育用医療モデルについては海外展開もしており、他の製品も含めて、世界50か国以上でご利用をいただいています。


――国内トップシェアの製品を持っておられるのはすごいですね。そうした御社がVMS導入を検討した経緯から教えていただけますか。



松岡:最初は2002年ごろだったと思います。当時は業務報告や、顧 客台帳は紙に手書きという営業管理を行っていました。そうした中でパソコンの全社展開が進むにつれて、パソコンが得意な社員から業務報告や顧客台帳もパソコンでできないかというものが出てきました。私は当時、情報システム部門におりましたので、世の中でそのようなシステムが無いか探した所、SFAの存在を知りました。複数の会社のSFAを比較検討した中で、NIさんの顧客深耕日報(当時の名称)を導入することにしました。



――弊社を選んで頂いた理由をお聞かせいただけますか。



松岡:「日報」に対するコンセプトだと思います。SFA検討中に長尾社長のセミナーを聞いたことがきっかけで、どのように日報を運用していくとSFAとして利用できるかという点が合っていると思いました。あとはコストの面です。導入時及び導入後を考えて価格も適切だと考え、御社に決めました。



――ありがとうございます。導入時に苦労されたことはありますか。


松岡:運用を定着させることですね。当時はモバイル端末が普及していなかったので、SFAの重要性は分かるものの、営業担当者が営業活動で疲れて帰社して、それから日報登録という習慣 化には時間がかかりました。また営業所間の差もありました。弊社は全国に営業所を展開しているのですが、少人数の営業所だと「毎日顔を合わせて話をしているので、日報は要らないのではないか」と言われることがありました。逆に大きい営業所では担当者が多いので、営業管理の面では効果が高く、定着しやすいということもありました。また、定着に向けて効果があると思ったのは上司から部下に対する日報のコメントです。上司が仕事を見てくれているということと、日報を介することでの適度な距離感が良いのではないかと思います。



――重松所長は、SFAを導入してみていかがでしょうか。



重松:私が入社したのはSFA導入の2~3年後でしたので、既に運用が始まっていました。SFAで役に立っていると思うのは顧客情報です。日々、顧客に関する情報が蓄積されていくことで、会社の財産になっていると感じます。



松岡:医療機器、教育用医療モデル事業のお客様は医療関係者、主に医師の方々です。現在有名な医師は、若手の頃から優秀なので、若手の頃からコンタクトをしておいて、勤務先の医療機関が変わっても長期で関係を築いていくということが欠かせません。また、化粧品原材料の事業は業界内での人の動きが激しいという特徴があります。この間名刺交換した人がすぐ別の会社に移っている、ということも多いので、キーマンを軸に長期で顧客との関係を可視化できる点が、SFAの顧客管理で非常に活きている部分です。



――業績向上の基盤となる部分ですね。営業企画部門の中尾課長は、いかがでしょうか。


中尾:SFAは営業を活性化するのに役立っています。特にゲーミフィケーションのキャンペーンダービーとBINGOですね。キャンペーンダービーは、重点商材の営業活動で利用しています。弊社では、毎期、重点商材を決めて全国の営業所・営業担当者に展開をしているのですが、以前は、どうしても本社から営業所への一方的な指示のようになっていました。そうするとやらされ意識になりますし、指示だけで、実際に活動しているかも分からず別途報告を求めることになり、これが更に負担になっていました。しかし、キャンペーンダービーを利用した所、変化が出てきました。


――どのような変化でしょうか。



中尾:重点商材に対する取り組みが前向きになりました。キャンペーンダービーではSFAの登録によって、実行状況の順位が出て、変化も日々、本人に通知されます。活動状況が可視化されるので、やった人には達成状況は見えますし、やらない人にはやらざるを得ない環境を作ることが できます(笑)。結果として、重点商材の業績も上がっています。BINGOは参加者をカードのどこに配置するかを工夫しています。配置次第で、達成状況が変わるので、配置の場所を決めるのがノウハウです(笑)。



――なるほど、工夫しておられますね。ゲーミフィケーションの機能をそのようにご利用いただいていると嬉しいです。


松岡:「顧客の声」も重要です。弊社はメーカーですので、製品発売後の顧客の声は研究や開発部門も含めて広めていきたいのですが、顧客の声は発生時点で情報が横展開できます。また、弊社では顧客の声をISOに組み込んでいます。この点でも非常に重要な情報となっています。


中尾:営業企画部では新製品に対する顧客の声を集計・集約し、レポート化してトップマネジメントおよび関連部門に展開しています。弊社は全国に拠点展開をしているので、他のエリアでの顧客の声が自分の担当エリアでも出てくる可能性があるので、そうした場合の対策にも利用しています。


――お役に立てているようで何よりです。最後に、弊社に対するご要望・ご期待がありましたらお聞かせいただけますか。


重松:バージョンアップで、どんどん便利になっていると感じています。例えば、顧客の入力をする際も、以前は無かったキーワードを入れるだけで、顧客の候補が表示されて登録がしやすくなったり、添付した写真も見やすくなったり。若手社員はスマホからの入力もしていますが、私はやっていません(笑)。今後は見積書もVMSの中で作成できると良いと思っています。


――見積書作成システムのSQAは化粧品事業の皆様にはご利用いただいています。ぜひご利用ください。


中尾:先日、利用者にSFAに対するアンケートを行いました。そうした所、利用に対する満足度は80%、うまく使えているかという質問に対しても80%となりました。今後は、販売管理システムからの情報の取込も行って、活用度を上げていきたいと思います。



――満足度が高いようで何よりです。ありがとうございます。


松岡:私は、まだまだ使いこなせていないというのが実感です。VMSはバージョンアップの頻度が高いので、知らない内に新しい機能がついていたりします(笑)。内容を知ると、これは便利ということが多いのですが、これを全社に広めていくということが難しく、その意味で使いこなせていないと思います。利用者に対して、利用している中で機能の案内が出ると良いと思います。



――貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。今後は、従来のセミナー・研修に加えて、よりご覧いただきやすいような動画配信も考えております。ご案内致しますのでご期待ください。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。


導入製品

業種 導入年月 導入製品
製造業 2005年6月

 ✔ Sales Force Assistant 深耕創造

 ✔ 顧客の声

 ✔ NI Collabo 360

 ✔ Sales Quote Assistant


企業概要

株式会社高研
本     社 〒112-0004  東京都文京区後楽1-4-14 後楽森ビル
TEL : 03-3816-3542
代  表  者 代表取締役社長 垂水 有三
事 業 内 容 医療機器、教育用医療モデル、化粧品原料、研究用試薬の開発および製造販売