1909年(明治42年)に創業し、切削工具をはじめ、測定機器、電動工具、油空圧機器、環境機器、工作機械などモノづくりに必要な各種製品を取り扱っている機械工具専門商社の株式会社テヅカ様。今回は、取締役 営業本部長 兼 営業管理部 部長 三橋大輝様、総務部 課長 成嶋尚人様にお話を伺った。
――御社の創業は1909年とのことですが、110年以上の社歴があるのは素晴らしいですね。
三橋:ありがとうございます。弊社は元々、機械工具の商社として創業しました。創業当時は日本では機械工具が製造されておらず、輸入品を扱っていました。その後、日本の機械工具業界が飛躍的な発展を遂げ、日本製の製品も扱うようになりました。
――御社の本社の入り口には鳩時計が飾ってありますね。これも御社の商品なのですか。
三橋:実は第二次世界大戦直後には、このような鳩時計も製造をしていたのです。ちなみに海外では鳩時計ではなく、カッコウ時計というそうです。弊社では戦後の平和の象徴として、カッコウではなく鳩としました。この鳩時計は大ヒットしました。
――御社の歴史を感じます。現在はどのような事業を展開しておられますか。
三橋:現在は機械工具を中心とした商社として、400社以上の機械工具メーカー様と機械工具の販売店様・エンドユーザーとなる製造業の皆様の橋渡しの役割を担っています。製造の現場で製造が止まることは許されません。そのために弊社は国内3拠点に7万アイテム以上の在庫を持ち、確実・迅速に納品できる体制を取っています。取扱商品は30万点以上に及びます。
――そうした御社で私どもの可視化経営システムをご検討いただいた経緯を教えていただけますか。
三橋:弊社の事業は地域密着が重要です。即時対応・即納が要求されるためです。現在では営業拠点は国内に11か所、北米にも子会社があります。しかし、拠点が増えることで問題となっていたのが情報共有です。そのために、会議に向けて色々な資料を準備し、皆で集まって、ということを繰り返していましたが、非常に手間がかかっていました。もう少し情報共有を改善できないか、と考える中でグループウェアやSFAといったITツールを検討し始めました。
――私どものNIコラボを選んでいただいた理由をお聞かせください。
三橋:私はNIコラボの選定には関わっていなかったのですが、グループウェアの機能に加えてSFAや見積システムのSQAと拡張性がある点だと聞いています。
――2016年にNIコラボを導入いただいています。運用開始から振り返っていかがですか。
三橋:NIコラボの立ち上げ時は、推進メンバーは大変だった様です。情報共有のあり方が根本から変わって、スピードも早くなり、どのように社員に浸透させるかに苦労していました。しかし、推進メンバーを中心に対象範囲を徐々に広げていくことで、全社展開することができました。弊社はメーカーからの様々な案内があります。こうした情報はナレッジコラボレーションに蓄積し、発信することで情報が整理されるようになりました。またスケジュールはスマホアプリのNIカレンダーと一緒に使っています。カレンダーは便利ですね。昨年は電子帳簿保存法対策で、電帳法ストレージも導入をしました。
成嶋:私はワークフローの導入を行いました。それまでは、紙をFAXする、添付ファイルをメールで送って承認を待つといったことをしていました。ワークフローを導入して、申請・承認が効率化できたと思います。
――その後、2019年にはSFAやSQAも導入いただきました。
三橋:SFA・SQAの導入には、私も成嶋もプロジェクトメンバーとして関りました。他社からSFAの導入は大変だと聞いていたのですが、先にNIコラボを導入していたのが良かった。もちろん一部の社員は登録に苦労するということもありましたが、それ以外には大きな問題は無く、スムーズに導入することができました。
――SFA導入後の2020年には新型コロナウイルスが流行しました。営業マネジメントには変化がありましたか?
三橋:大きく変わりました。
それまでは管理職を中心に、月に1回本社に集まっての会議をしていましたが、会議はWeb会議システムを利用するようになりました。また営業自体も変わっています。近年は切削工具を中心とした商品を販売する「モノ売り」に加えて、商品・システム・アフターサービスを組み合わせた「コト売り」も重視しています。「コト売り」には顧客のことを良く知る必要があります。ますます現場の営業担当者の力量が問われるようになっています。
――変化がありますね。そうした中でSFAはどのようにご利用いただいていますか。
三橋:日報で登録した情報が蓄積されて、様々な切り口で見られるようになる価値を実感しています。SFAで日報を見ているのはもちろんですが、私が特に便利だと感じるのは出張の時です。私は営業所を定期的に回り、その営業所のお客様への同行や仕入先との面談の同席をしています。SFAでは、営業所の社員に日報を改めて確認したり、お客様、仕入先に関する様々な情報を確認した上で臨みます。今では営業所の巡回に欠かせないツールになっています。
――お役に立てているようで何よりです。
三橋:ただ、運用開始から3年以上経過して問題も出てきました。当初良いと思って設定した入力項目が現状と合わなくなってきたり、入力内容の個人差が出てきたり、拠点間で運用方法に差が出てきたり、と言ったことです。こうした問題を解消するために、若手メンバーも交えたSFA推進会議を行う予定です。
――それは良い取り組みですね。
三橋:SFAでは今後は売上実績の取込もしたいと考えています。これまで試行錯誤をしているのですが、最近はRPAを使い始めて、様々な業務が省力化できるようになりました。SFAとの連携でも利用できないかと考えています。
――意欲的ですね。ぜひお取り組下さい。最後に私どもの製品に対してのご要望をお聞かせいただけますか。
三橋:SFAのアシスタント通知機能はあまり使えていません。来なくて良い通知が来たりしてイラっとすることがあります(笑)。これはどうにかなりませんか。
――それは申し訳ありません。ご要望として承り改善していきます。
アシスタント機能は今後強化をしていきます。現在、生成AIの研究も進めていますので、蓄積した情報をよりお役立ていただけるようにしていきます。
三橋:若手の社員からはチャットがやりたいという声も出ています。対応はされないのでしょうか。
――チャットは確かに便利ですし、機能的に加えることは難しくありません。しかし、チャットは即答性が要求される点が問題だと考えています。上司からチャットで連絡が入ったら、部下はすぐ返事をしないといけない。そうすると、その時にやっていた部下の仕事は止まります。そこから仕事を再開するのに時間がかかる訳です。また手軽な分、勤務外の時間にやり取りをするということがあると労務管理の問題にもつながります。こうしたことから、弊社ではチャット機能の替わりにNIコラボの標準機能のUP!をお勧めしています。アプリもありますのでお試しください。
三橋:なるほど。そういう視点でも考えないといけませんね。
――よく言われるご要望ではあります。他にはいかがでしょうか。
三橋:先日のお知らせで知ったのですが、Video Viewerは面白そうですね。動画は勉強会や会議、取引先からの案内等も含めて色々とあるのですが、動画の保管や展開の方法を含めてどうしようかと考えていました。
――ありがとうございます。動画は保管もそうですが、管理を会社で行うことが大事です。社内向けにはテスト・アンケート機能と併せてご利用いただくと、理解度アップにつながると思います。お取引先向けには、Approach DAMで動画配信を行うと視聴状況も確認できます。ぜひご検討ください。
成嶋:御社からのお勧め機能はありますか。
――近年は様々な自然災害が増えています。御社では拠点も多いので、Now!の安否確認機能はぜひご利用ください。災害時の安否確認や出社可能の可否の確認も簡単に行うことができます。GPSで居場所を特定されるから自分のスマホにインストールしたくないという方もいますが、GPS機能をオフにしておけば、社員の方の居場所まで特定するようなこともできませんのでご安心ください。万が一に備えてスマホにインストールしておくと良いと思います。
三橋:Now!は利用していませんでした。検討したいと思います。
――本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
ぜひ今後も可視化経営システムをお役立て下さい。