1970年の設立以来、国際航空貨物輸送、国際海上貨物輸送、ロジスティクスまでワンストップでサービスを提供する国際総合物流企業としてグローバルに事業展開を進め、現在では世界45カ国でネットワークを構築し、“グローバル・ロジスティクス・パートナー”をコーポレートメッセージとして、世界中のお客様へ高品質な物流サービスを提供している株式会社近鉄エクスプレス様。今回は、輸出営業部 次長 中津立志様、輸出営業部 課長 松井俊樹様、輸入営業部 城直秀様、輸出営業部 上白石美貴様にお話を伺った。
――近鉄エクスプレス様は弊社のSFAをご利用いただいて15年以上となりますが、事業が拡大しておられますね。
中津:ありがとうございます。弊社は今年、(株)近鉄エクスプレスとして創立55年を迎えました。1948年に近畿日本鉄道(株)の業務局での国際貨物の取扱から始まり、1955年に近畿日本ツーリスト(株)へと分離
し、1970年に日本初の航空貨物専業会社として設立され現在に至っています。
――世界各国に現地法人も設立しておられます。
中津:世界の拠点展開は香港から始まり、北アメリカ、ヨーロッパ、台湾、オーストラリア、韓国、中国、シンガポールと広がっています。長期ビジョンとして「”Global Top 10 Solution Partner” ~日本発祥のグローバルブランドへ~」を掲げて事業展開をしています。国内の営業は大きく輸出営業部、輸入営業部と分かれています。
――そうした御社がSFAを導入した頃のお話から伺えますか。
中津:御社のSFAを利用する前は他社のSFAを利用していたのですが、2007~8年から御社のSFAを利用開始したと思います。当時、私は名古屋営業所の担当者でした。
――当時はどのようにお感じでしたか。
中津:面倒な仕事が増えたな、というのが正直な感想でした(笑)。当時はWeb会議システムでのやり取りも無く、車での営業でした。客先訪問、車での移動後に事務所に戻り、そこからSFAの登録をしていたので大分時間がかかっていました。しかし、SFAでは先輩や他の営業所の担当者の日報も見ることができます。他の営業担当者が、どのように営業をしているのか、ライバル企業に対してどのような対応をしているかを見るのが役に立つことに気づきました。また、私は海外勤務も希望していたので、良い仕事をしてSFAに登録することで自分のアピールにもつながるのではないか、というのもあったように思います。
――中津様はその後、海外勤務をされたと伺っています。
中津:10年間海外勤務をしており、その間は御社のSFAは利用していませんでした。10年ぶりに日本に戻り、営業所長になって、まだSFAを利用していることに正直驚きました。更に10年以上前の自分の登録内容も見ることができたのにも驚きました。営業所長の立場となり、部下の日報を見ることは営業管理の面以外でも非常に役に立つことも分かり、これは使えるな、と感じました。弊社の社員は真面目な人が多いので、真面目な人にスポットライトが当たる仕組みだとも感じています。そうした中で営業組織の変更があり、営業強化の方針の一環として、SFA利用促進をしています。
――SFAの運用推進にも工夫をしておられますね。
中津:推進者を誰にするかという点で工夫をしました。そこで検討したのが一番苦手そうな社員を推進者にしたことです。
松井:そこで白羽の矢が立ったのが私です(笑)。私は営業所で担当者だった頃は、上司から「松井のは日報ではなく月報だな」と言われていました。四半期報の時もありました。SFA登録しない人の代表のように見られていたと思います。
――それはすごい(笑)。
松井:自分がそうだったので、入力したくない人の気持ちも良く分かります。それが推進を考える上で活きていると思います。
――輸入営業部ではいかがですか。
城:輸入営業部は輸出営業部の後からSFA運用を開始しているので、輸出営業部をお手本にして取り組んでいます。私も担当者の頃は登録しなくて怒られていたタイプでしたが(笑)、自分が些細な事と思って登録していた内容や、自分が感じたことを登録した内容が後任の担当者の役に立っていると聞いて、役に立つものだなという実感があります。
――部門によって運用方法は変わりますからね。お悩みの点はぜひお聞かせください。また、輸出営業部様のお話となりますが、今年からCS担当の方々も運用を始めておられますが、状況はいかがでしょうか。
上白石:社内でのお客様対応や社内業務を行うCS担当者も利用を始めましたが、営業担当者とCS担当者のコミュニケーションが良くなったと思います。また通常業務に加えて、業務改善や収支改善の提案事項も登録するようにしています。
松井:業務改善の内容が日報上で確認できて、それに対してコメントも入れられるのが良いですね。コメントではGood Jobポイントを利用しており、業務改善でポイントの高かった人は社内の海外研修プログラム参加に推薦していくといった工夫をしています。
――やる気のある方の取組はSFAの登録内容にも現れてきますからね。
中津:コメント分類も見直しをしました。弊社ではコメントの分類を初期設定から変えており、例えば「よくやった」という分類で運用をしていました。しかし、それでは部下から上司にはコメントが入れづらい(笑)。
松井:「よくやった」を「Good Job」に変えた所、新規顧客開拓に成功したという営業課長の商談に同じ拠点のCS担当者からGood Jobのコメントが入るようにもなりました。
――そのような運用をしていただいているのは弊社としても大変嬉しいです。課題についても伺えますか。
中津:人材育成にもっと利用していきたいと思います。SFAは日々文字で登録をしていくことで、要点をまとめる力や商談に対する感度を高めるのに役立つと思います。SFAや他の教育ツールと組み合わせて、新入社員から利用できる営業のスターターキットのようなものができないか考えています。
松井:課題は情報量が増えたことによる対策でしょうか。登録が活性化されたことで、見るべき情報量が増えています。管理職が確認する情報量も増えているので、少し疲弊しているのではと心配しています。
―部下の多い方向けに、現状ではレポート機能をお勧めしています。日報単位ではなく、商談単位、案件単位で期間を指定して動きのあったものだけ確認してコメントすることができますので、ぜひお試しください。
城:(その場で確認しながら)なるほど、これは確かに便利ですね。
――また情報はどんどん蓄積してきます。弊社でも生成AIを研究しており、SFAにどのように活かすかを検討しています。ただ、生成AIも現段階では、巷で言われるほど応用は簡単ではありません。試行錯誤しながらですが、お役に立てるものをご案内していきます。
中津:営業は時代とともに変わっているので、営業のトレンドのキーワードなども分かったりすると面白いですね。
――また御社からいただいたご要望で、アシスタント機能の強化がありますが、これは12月末に実装されました。アシスタントの着せ替えアイテムのバリエーションが増えたり、連続ログイン日数によってボーナスコインを出したりというバージョンアップを行いますのでぜひご利用ください。
松井:利用者から声が上がっていたので、案内しておきます。
――最後に今後の展開について伺えますか。
松井:顧客対応から社内業務までと活用範囲が広がってきているので、今後は営業に付随する申請業務までできないかということを考えています。
中津:営業の課題を基に、SFAで何をしたいかということを整理しています。そこでNIさんに「こういうことができないか」と確認をすると、ヒントをもらうことができています。課題は色々とありますが、また相談をしながら取り組んでいきたいと思います。
――ぜひ今後もご相談下さい。お役に立ちたいと思っております。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。
業種 | 導入年月 | 導入製品 | |
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運輸業 | 2007年7月 |
✔ 顧客の声 |
株式会社近鉄エクスプレス | |||
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本 社 |
〒108-6024 東京都港区港南2-15-1 品川インターシティA棟24階 |
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代 表 者 | 代表取締役 社長執行役員 鳥居 伸年 | ||
事 業 内 容 | 貨物利用運送事業(航空、海上、鉄道)、貨物自動車利用運送業、航空運送代理店業、通関業、倉庫業(流通加工・作業サービス含む)、その他付帯事業 |